2025年12月12日金曜日

オストメイトとしての日々を振り返る


今日は風が強いだろうか。
事務所の窓が風でガタガタ響き、仕事をしていても心なしか落ち着かない。東北方面で何度か発生している地震のニュースもとても心配だ。。。

さて昨日(12/11)は「術前外来」という、手術を控えての麻酔科、口腔外科、入院前の諸注意などの診察・説明を受けさせていただきました。ついでに不整脈が疑われた循環器内科の診察も受けて参りました(こちらは後日、2月頃より本格的に治療に入る予定です)。おかげ様で順天堂医院さんに関しては様々なことの勝手にすっかり慣れてしまった(笑)。そして今のところ突発的なことがない限り、月末に再度入院+手術を行うこととなりました。

そこで改めてこの3ヵ月弱にわたるオストメイト(一時的人工肛門/回腸ストーマ)としての日々を振り返ってみようと思います(内容説明は控えます)。

①回腸ストーマを造設したことで、大腸にモノが通らないせいか、またはそもそもの疾患が手術により根治したことによる影響かはわからないけれど、とにかく腹痛が皆無になりました。
おかげ様で食いしん坊な僕は奥さんが作ってくれるごはんを毎日おなか一杯に食べられる幸せをかみしめています。

②一方、回腸ストーマから排出される水様便・泥状便は入院中と変わらず大量で、僕の体はただの食糧通過管と化しているのではないかと思うほど。おかげで1日に何度トイレに便を廃棄していることだろう、恐らく20回は下らないと思う。そのせいで外出は憚られる為、不自由極まりなかった(もちろん外出先でトイレに行けばよい話なのだけど、そういう問題ではなかった)。

③上記同様の理由とともに、外出中、万一ストーマパウチに不測の漏えい事故が起きたらと想像するとそれは恐怖でしかなかった。よってよほどのことがない限り長時間の外出は控え、かつ電車に乗ることもせずにいる。
(ついでに言えばストーマから排出されるガスの音も気になり、電車内ではいつもそわそわし通しだった)

④ストーマパウチの接地面、右腹部・皮膚の肌荒れもかなり悩みの種だった。回腸ストーマの特性として、このアルカリ性の水様便はどうしても皮膚に付着し、肌荒れの原因となってしまう(今のスト-マパウチはとても良く出来ているけれど、完全に防ぎきれるものではなかった)。
この真っ赤にただれてしまった皮膚のヒリヒリは当初痛くて痛くて仕方なく、看護師の奥さんのケアで現在はだいぶ良くなったものの、もしこれが永遠に続くかと思うと絶望を覚えた。

⑤ストーマパウチの交換は3日に1度としていたのだけど、その交換時には改めて自身のストーマ(梅干しみたいな子)を直視することになる。
少しだけ面白いのは、このストーマは右のおなかにあるのだけど、パウチを外した途端、急にウネウネと上へ下へ、右へ左へと勝手に動き、時に開口部がクワッ!と開き、パウチを交換している最中にも関わらず容赦なく便を放出する。
まるで生き物であり、結果この3ヵ月間この子に慣れることは出来ずにいた。。。
もちろん忌むべきものというわけではなく、いわゆる粘膜の塊なので常におそるおそるという感じで接していました。

多くの方が身体的事情を抱えストーマを造設して以来、このことを克服し、きっと前向きに生きていらっしゃる(と思う)。
永久ストーマと一時的ストーマではもしかして心の持ちようや、覚悟が異なるのかもしれない。それを差し引いても僕はオストメイトとしての日々が辛かった(まだ終わったわけではないけれど)。
その生活に良い点もあったけれど、それよりも日々の生活の質が下がること、自身のメンタルのステ振りにこのストーマ部分が50%以上持っていかれることが本当に厳しかった。これも辛さの要因のひとつと思う(他のことを考えにくいのだ)。

世の中に多くのオストメイトの方がいることを知りました。
専用のトイレがまだまだ少ないことも知りました。
自分は人工肛門なんだよ、とかつて告白してくださったお客様に対し正直ぴんと来ていなかったことも知りました。
この経験は自分の体をもって実体験として思い知り、今後オストメイトの方に対し少しでも寄り添うことが出来ると自信をもって言える。何が出来るかはこれから考えたいけれど、この経験を忘れないよう、ブログに書き記しました次第です。(面白くなくてごめんね~)